パナソニック・ホームパナソニックの店トップ > お客さまと店の間に“それぞれの物語” > 新しい土地で頑張るでんき屋さんの話(でんきプラザ永橋)

故郷から離ればなれとなり、お客さまとの絆をますます感じています。
避難先を転々としてきましたが、やっと事務所を開設できました。

私たちが暮らしていた福島県の浪江町は警戒区域に指定され、しばらくは
南相馬市、福島市、会津若松市と避難先を転々とする日々。一緒に店を
やっていた息子夫婦はお腹に子供がいたこともあり、横浜に移り住んでいま
したが、いまはまた合流し、郡山市久留米に腰を落ち着けています。店舗
はまだありませんが、先日、仮事務所を開設。新たな一歩を踏み出すこと
ができ、家族みなで力を合わせて頑張っていこうとしています。あの当時は、
これからいったいどうしたものか途方にくれ、ハローワークに通ったりもしたもの
です。しかしそのうち、ありがたいことに、仮設住宅への家電設置の仕事な
どをいただくことができ、電器屋を続けていく意欲をもつことができました。

同じ境遇のお客さまの言葉に、いま読み返しても、涙がにじみます。

これまで避難先を移すたび、お客さまには往復ハガキでお知らせしていました。
「仕事を再開しました。少々遠くても伺いますから、何かお困りのことがありましたら
ご連絡ください。」との内容です。お客さまがどこに避難されたかわかりませんから、
もとの住所にお出ししたのですが、転送先を郵便局に届けているお客さまから、
たくさんの返信が届きました。読んでいると、泣けてきました。「慣れない土地で
大変だと思いますが、どうか頑張って。」「元気に頑張ろうとしている永橋さんに、
私自身も励まされました。」「また、電気製品を買うときは、永橋さんにお願い
したい。」同じ境遇だからこそ通じ合う、あたたかな思いやりの言葉にあふれて
いました。この返信ハガキ一枚一枚、いまも時どき読み返しています。私たちの
大切な大切な宝物です。

遠くに避難されたお客さまも、私たちにとっては、ずーっと大切なお客さまです。

お客さまの避難先は、いわき市、福島市、二本松市、白河市、遠くは
新潟県などいろいろです。商品のお届けや修理に伺うにも、クルマ
で1時間以上、ときには丸一日かかることもあります。効率は確かにわる
いかもしれません。でも、うちのお客さまは高齢の方も多いですし、困っ
たことが起こっても、知らない方には相談しにくいと思うのです。たとえ
遠くにいらしたとしても、ずーっと私たちがフォローして差し上げたい。
遠くのお客さまのところには、主に息子が伺っていますが、久しぶりに
顔を合わせると、懐かしさに話がつきないとか。クルマに書かれた店の
名前を見て、「あ、同じ浪江町の電器屋さんだ」と手を振ってくださる
方もいらっしゃいます。お客さまの応援があって、ここまで来れました。
これからも、お客さまを大切にしていきたい。この先の不安はいっぱい
ですが、待望の孫も生まれましたし、息子夫婦と頑張っていきます。

お店の情報

店名 でんきプラザ永橋 店舗詳細へ
電話 0244-32-1355
住所 〒979-0062 福島県南相馬市原町区本陣前3丁目80
※ここでご紹介したサービスは、その店独自のものです。すべての店で行われているものではありません。
  • 松下幸之助は私たちの中に生きている パナソニック100年 あなたの街のでんきや物語 街を元気にプロジェクト著 PHP研究所出版
  • パナソニックの店のうたができました
  • 街の元気屋さん 街を元気にプロジェクト著 PHP研究所出版

一覧へ戻る

パナソニックの店 公式SNS

  • LINE
  • Instagram
  • YouTube