うちの店は父が創業したんですが、いまは僕が店長となり、父と母とで店を
やっています。家族3人でやっているでんきやですが、近頃はリフォームの
ご依頼がグンと増えましたね。
「でんきやさんでリフォーム」って、ちょっと意外に思う方もいらっしゃるかも
しれませんが、電気のことに限らず、おうちのこと全般が僕らの仕事。
先日も、ちょっと大がかりなトイレの改装工事をしたばかりなんです。
このあたりは水洗になっていないお宅もまだ残っていて、僕が子供の頃から
知っているおばあちゃんのお宅も、昔ながらのトイレのまま。お年を召されて、
しゃがむのはツライだろうと思うんですが、おばあちゃんはどうしたらいいのか
わからず、あきらめていらっしゃいました。僕のところで水洗トイレに
変えられるよ、とお話しすると、「え、あんたんとこでやってくれるの」
と大喜び。工事は、汲み取り用の浄化槽を埋めたりと、かなりの手間がかかり
ましたが、足腰ツラかったトイレがビューティ・トワレへと大変身。
「うわぁ、ピッカピカや。腰かけるってラクなもんだねぇ」と、
おばあちゃんのうれしそうな顔。温水シャワーの使い方などをお教えすると、
「慣れるまでは使うの、やめとくわ」なんておっしゃっていましたが、冬に
なってもトイレで寒い思いをしなくてもいいですし、喜んでいただき
僕もホントにうれしいです。
でんきやをやっていると、それこそいろんなことがあります。
あるお宅のことなんですが、電気保安協会の点検で漏電の怖れが発覚。
うちに相談があり、さっそく父と調べに伺いました。ところがこれが、思っても
みないほど大変。トラブルの個所を突き止めるには、ひとつひとつの家電を
点けたり消したり、家中の電気配線を回路ごとに細かく切り離して調べる必要が
あるのですが、このお宅が増築に増築を重ねたお宅。配線がクモの巣のように
なっていて、どこをどう調べていってもなかなか原因がわからない。
そのままにしておいたら火災につながる怖れがありますから、そのお宅も僕らも
気が気じゃない。そんな思いをしながら一週間。
ついに天井を壊して、天井裏の配線を調べるしかない。これで突き止められ
なければ、もうお手上げだ。体中、埃まみれになりながら、やっと絶縁不良個所を
発見したときには、父も僕も気が抜けるやら。
そのときいただいた、冷たいジュースのおいしさ。いまでも、そのときの味が
忘れられません。
僕は、ちょっとしたお困りごとや、突然のトラブルにもすぐ駆けつけるのが、
街のでんきやだと思うんです。“街のでんきやさん”と言うより、
“わが家のでんきやさん”という感じかな。いつもお客さまの近くにいたいと
思っています。
この猛暑の夏は、エアコン関係で大忙し。熱中症になっては大変ですから、
修理にもできる限り迅速な対応に努めています。今日もこれからもう一軒、
エアコンの設置に伺うところ。
うちの店は、「一生めんどうみます」がモットー。いつもお客さまに感謝
しながら、“わが家のでんきや”として、家族のようなお付き合いが続けられたら
うれしいですね。
近くに住んでいるからこそ、地域の事や気候の事もよくわかってくれた上で、
最適なリフォームを提案します。
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