うちの店、1976年に夫婦二人で全くのゼロから創業しましてね。
「うちを頼りにしてくださるお客さまには、とにかく誠心誠意お応えしよう。」
“街のでんきや”を始めたときから、ずーっとそんな思いでやってきました。
うちの地域は名古屋のベッドタウンで共働き世帯の方も多く、
出勤前に「こんな朝早くからワルイわね」と故障した電気製品を
持ってこられる方や、夜遅く「いま帰宅したんだけど、テレビが映らない。
何とかなりませんか」と申し訳なさそうに電話してくる方も
いらっしゃいます。朝早く、お年寄りからの電話に起こされることも
ありますが、お年寄りって早起きですからね、その方にしてみれば、
「私は朝7時まで待った、気がかりなことは早く電話してしまいたい」
というお気持ちだろうと思うんです。お客さまというのはそれぞれ、
いろんな暮らしがおありです。そんなお一人おひとりの気持ちになることが、
当たり前のようなことではあるけれど、“街のでんきや”の原点。
お客さまを一人でもおろそかにするような店であってはならないし、
たとえ一人のお客さまからでも忘れられるような店になってはいけない。
うちの店、娘夫婦が二代目として継いでくれているんですが、
そんな精神でやっていってほしいと願っています。
“街のでんきや”というのは、人と人とのつながりがすべて。こうして、
妻の園絵と二代目として店を継がせてもらっていますが、お客さまと
一対一で誠実に向き合うことの大切さは、本当に教えられましたね。
お客さまが商品をお求めになるときも、何というか、僕らの方が
妥協したくないんです。そのお客さまの生活に、いちばん合ったものを
使っていただきたい。時には、お客さまが欲しいとおっしゃるものでも、
たとえそちらの方が高額であったとしても、僕らの方が反対することも。
うちの店は単にものを売るのではなく、お客さまのためになる電化製品
をお売りする店でありたい。また、そういうことができ、結果的に
お客さまに喜んでいただけるのも、お客さまと信頼しあう関係が
築けているからこそだと思うんです。これから仕事のフィールドは、
太陽光発電、オール電化、リフォームとどんどん広がっていき、
お客さまのライフスタイルといいますか、お一人おひとりの
生活と暮らし方を中心に考えることが大切だと思うんです。
だからこそ、でんきやさんの仕事は楽しいんです。
私たち、こんな気持ちで“街のでんきや”をやっているんですが、
全国の電器屋さんのご子息を、実習生として住み込みでお預かりする
ということを、長年続けています。もういままで何十人、巣立って
いったでしょうか。実はいまもひとり実習生がいますが、彼のお父さんも
以前、うちの実習生で親子二代にわたります。実習生との出会いは、
私たちにとっても幸せなこと。お手本にならなくてはと自分自身への
励みとプレッシャーをいただくことができますし、初心に戻ることが
できます。いま、それぞれの街で“街のでんきや”として頑張ってくれて
いると思うと、うれしいですね。私たちは“街のでんきや”であることが
好きですし、こういう商売の在り方をなくしたくない。
これからも、そんな思いでやっていきます。
近くに住んでいるからこそ、地域の事や気候の事もよくわかってくれた上で、
最適なリフォームを提案します。
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