家電にしろ設備にしろ、いざという時、どう対応してくれるのか。
やはりお客さまにとっては、そこがいちばん気になるところじゃない
でしょうか。実際、なかなか修理に来てもらえず、困って、うちに電話を
かけていらした初めてのお客さまもいらっしゃいます。エアコンがおかしい、
なんていう時、ずいぶん待たせるようじゃ話にならない。お客さまは
まさにいま、寒さにお困りになっているわけですから。お客さまからの
ご依頼が重なるときもありますが、そんな時は、いま何を優先すべきか
判断することも大切だと思うんです。ご依頼があった順に、
ただデジタル的に対応するのではなく、急を要するお困りごとは、
優先的に駆けつける。そんな心の通ったアナログ判断ができるのも、
お客さまの状況が把握できている“街のでんきや”だからこそ。
それに何かあった時も、“街のでんきや”なら、日頃のお付き合いから、
話もスムーズに進みますしね。「電気コタツのコードが剥けた」と
おっしゃれば、「ああ、あれか」。「照明、替えて」と頼まれれば、
「どこの? 居間の?」。お客さまとはたいていツーカーなんです。
お客さまからの頼まれごとは、つねに試されていると思って、
精一杯やっています。どんなこともアサノに頼んだら、間違いない。
その信用こそが、財産ですから。うちのお客さまに84歳の
おばあちゃんがいらっしゃるんですが、その方がパソコンを買われた
時もおっしゃったんです。「アンタんとこなら、一生メンドウ見てくれる
と思ったから、買ったんよ」。わからなくなるとお電話がかかってきて、
一日に何回も駆けつけることもたびたびでしたが、いまでは
マスターされて、おひとりでハガキをつくれるまでに。
いつもお客さまのそばにいて、お客さまに安心していただける。
そんな存在でいたいと思います。
お客さまとは、人と人とのお付き合いだと思っています。うちがどういう
お店なのか、店の人柄というか、私たちの人間性というか、そういうこと
もお伝えしたい。そんな思いから、かわら版と称して、日常の出来事や
思ったことなどを綴ったお手紙をお配りしています。全く商売っ気抜き
なんですが、お客さまから共感の声をいただいたりして、人と人としての
絆が深まるような気がしますね。また、料理教室をはじめ、お客さまの
ご要望で絵手紙や書道、刺繍など、いつのまにか50名を超えるカルチャー
倶楽部も開催。これも、アナログなおつきあいですね。これからは
ますます高齢化になるし、実際、うちのお客さまの7割くらいが65歳
以上の方々。きっと日常のあれやこれやの身近な相談相手を求めて
いらっしゃると思うんです。うちの店、“65歳以上の応援隊”とも
言っているんですが、そんな方々のこころの拠り所でありたい。
“街のでんきや”って、古くからある商売だけど、新しい存在価値を
持っていると思います。
近くに住んでいるからこそ、地域の事や気候の事もよくわかってくれた上で、
最適なリフォームを提案します。
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