いまもテレビの修理をしていたんですが、街のでんきやって、たいていの
ことは自分で修理する人が多いですね。僕もまぁまぁ修理は好きなほう
ですね。学校も電気工学の関係でしたし。修理すると、その内容を
「家電製品修理カルテ」につけるようにしています。お客さまがお使いに
なっている家電の品番や購入日などの基本データとともに、トラブルが
起きたときの症状や、それに対する処置法などを、カラー写真とともに
記載しましてね。使い方のアドバイスなども添えています。お客さまには、
このカルテをお見せしながら、どこの具合が悪かったのか、どういう
処置を施したのか、きっちりご説明するようにしています。みなさん、
家電の内部をご覧になる機会って、そんなにないですからね。修理の
ビフォー・アフターの写真を見比べながら、「へぇ、中って、こんなふうに
なっているんだぁ」と興味津々な顔をされますね。このカルテを見れば、
修理の履歴も一目瞭然。お客さまにご購入いただいた商品を末長く
サポートするための、欠かせぬ書類となっています。
街のでんきやって、けっこう仲間同士のつながりがありましてね。
修理や電気工事などのスキルアップのために、日頃から技術の
情報交換をしていたりするんです。たとえば、近頃、仲間同士で
話題になったのが、アイセグの取り付け方。アイセグというのは、
ご家庭のエネルギーマネジメント用の装置で、自動で省エネ制御を
するために欠かせないもの。配電盤との接続工事が必要なんですが、
見た目もスッキリきれいに取り付けたいじゃないですか。ネジをちょっと
ずらすことによって、きれいに設置できるという工夫をした仲間が
いましてね。その裏ワザを、ネットを通して共有化しながら、さらに
みんなで技を高め合ったりしています。やはりみんな、お客さまのために、
できる限りいい技術を提供したいと、プロ意識に燃えているんです。
商品をご購入いただくと、3日後、1カ月後、そして半年後、1年後…と、
定期的にアフターフォロー訪問をさせていただいています。3日後とか
1カ月後は、実際に使ってみて、何かわからないことがないか、ちょっと
した疑問にもお答えしています。わざわざお客さまのほうから電話を
かけるほどのお困りごとではないにしても、小さな疑問は疑問、
小さなご不満もご不満ですから。そしてその後は、フィルターの交換や、
どこかに問題が生じていないか点検のために伺っています。たとえば
ドラム式洗濯機は送風通路にゴミが溜まっていることがあって、
そうなると黄ばみやニオイの原因にもなることもありますから、
歯ブラシで取り除いてあげる必要があるんです。そんなメンテナンスを
しながら、お買い上げいただいた商品の日頃の体調管理に努めています。
家電のホームドクターとして、ずーっとお世話させていただくことが、
僕ら街のでんきやの務めだと思っています。
近くに住んでいるからこそ、地域の事や気候の事もよくわかってくれた上で、
最適なリフォームを提案します。
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