“街のでんきやさん”って聞くと、“街のでんきや”とお付き合いのない
方は、冷蔵庫や洗濯機や照明を売っているような、昔ながらの家電屋さん
をイメージされる方が多いんじゃないかと思います。いまの“街のでんきや”
はまったく、違います。店に並んでいるのは電気製品かもしれないけれど、
もうモノを売るだけが電器屋じゃない。提案力ですね。うちの店も、
太陽光発電とかリフォームとかに力を入れていますが、おうち全般の
ことや、これからの生活スタイルのことを、しっかり提案できる店に
なりたいと思っています。たとえば、お客さまが「お風呂場が寒くて」と
口にされたとします。ふつうなら、“お風呂場に暖房機をつけてあげよう
かな”とか、“古いタイル貼りのお風呂だから、いっそ新しいのに取り
替えないとダメかな”なんて考えますが、“いや、窓のサッシを断熱効果
の高いものに替えてはどうか?”と、電器屋さん的じゃない発想をしてみる。
ちなみに、おうちの省エネって、最終的には建物に行きつくんです。
いくらお風呂場を保温しても、断熱性に乏しい家だと、あたたかさが
逃げちゃいますから。
ちょっと意外に思われるかもしれませんが、うちの店、家の新築も何軒
か手がけているんです。外観とか間取りとか家そのものは住宅メーカー
が設計しますが、電気配線や水まわり、照明などの設備関連は、
私たちがプロの視点からアドバイス。「テレビを壁掛けにするなら、
コンセントの位置は背面に隠した方がいい」「太陽光発電の配線の
引き回しは、こうした方が美しい」「のちのちのエアコンの取り替えを
考えると、配管はこうしよう」―新築時のちょっとした気づかいで、
住まいの使い勝手は大きく変わったりします。あとあと大がかりな
工事が必要になって、お客さまが困ることにならないためにも、
設備の専門家として新築に携わっています。
こうして仕事をさせていただいたていると、しみじみご縁って、
ありがたいなぁと思います。お客さまとのめぐり逢いもそうなんですが、
同じ“街のでんきやさん”をやっている仲間とも。今年も3月11日が
近づいてきましたが、実はあの震災当時、いてもたってもいられなくて、
被災地の電器屋さんの支援に行ってまいりました。そこには、ほかの
多くの“街のでんきやさん”も駆けつけていて、一緒に協力し合いました。
ずーっと、仲間ですね。うちの店が展示会フェアを行うときには、
東北の電器屋さんにもちょっと協力してもらい、大船渡のワカメなど、
東北の名産品をプレゼントしたりしているんですよ。
近くに住んでいるからこそ、地域の事や気候の事もよくわかってくれた上で、
最適なリフォームを提案します。
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