うちの店は都心部への通勤にも便利な、新浦安駅の近くにあります。
大規模なマンション群やオフィスビルが開発された地区ですので、
ファミリーや若い方もたくさんお住まいになっています。街のでんきやと
いうと、どうもご年配のお客さまが多く、若い方とは縁遠いイメージかも
しれませんが、うちの店はありがたいことに、いろいろな世代の
お客さまにご利用いただいています。ちょっと前も、若いお嬢さんが
お母さまとお見えになりまして。何でも就職とともに、ひとり暮らしを
始められるとか。うちのような街のでんきやでわざわざ家電商品を
ご準備をされるなんて、実はちょっと意外な思いもしたのですが、
お母さまから「娘と顔なじみのお店をつくった方がいいと思いまして。
これからも何かとよろしくお願いします」と、こちらがすっかり恐縮する
ようなご挨拶をいただきました。「女ひとりで住んでいるところに、
見知らぬ人を入れたくない。いつも来てくれる人に頼みたい」。
若い女性の方ですと特に、そう思われる方も多いようで、そんな理由で
うちの店をご利用くださっているお客さまも案外いらっしゃるんです。
うちには小学6年生になる息子がいるんですが、ママ友と話していても、
「街のでんきやが何をしているのか、まだまだ知られていないなぁ」と
実感することがたびたびあります。この前は、「えっ、エルクさんって、
エアコンの取り付けもお願いできるの?」と尋ねられて、こちらの方が
びっくり。共働きのお宅ですので、いつでもご都合のいい時間に設置に
伺いますとお話しすると、「何から何まで、こっちの都合に合わせて
くれるの?! うちみたいなところは、エルクで買うべき!」と奥さま、
ご主人に力説していらっしゃいました。また、お年寄りに限らず、
けっこうお若い方でも、“でんき音痴”を自称する方もたくさん
いらっしゃいます。うちの店は夫婦とも電器屋の息子・娘なんですが、
スタッフの実家は根っからの、街のでんきやファン。電器屋というのは
ともすれば、お客さまが何がわからないのかが、わからないものですが、
客であったスタッフのおかげで、お客さまが何がわからないのかを
つかめるようになりました。
この前、息子の参観があったんですが、教室に貼られていた絵を見て、
うれしくなりました。興味ある職業というテーマの絵に、
エアコンを設置しているでんきやさんが描かれていたんです。
サッカー選手になりたいとばかり思っていたのに、
親の仕事にも関心を持ってくれていたんですね。そういえば息子から
「でんきやさんで一番エライのは、誰?」と質問されたことがあって、
そのとき「アナタがいないと困るという人が、いっぱいいる人が
エライと思う」と答えたんですが、私たちも、そういうでんきやに
なれるよう努めたい。そして息子が自分なりに、新しい時代の
街のでんきや像を切り拓いてくれたら、こんなうれしいことはありません。
近くに住んでいるからこそ、地域の事や気候の事もよくわかってくれた上で、
最適なリフォームを提案します。
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