お客さまと店の間に“それぞれの物語”
Vol.103
人とつながっている話
たーくさんの人と
心と心でつながって、
いまの、うちの店があります。
沖縄県中頭郡北谷町
ホーム電化
嘉陽 隆・隆一・時子・郁絵
売ることよりも修理優先、
お役立ち優先でやってきました。
-嘉陽 隆(代表)
うちの店はおかげさまで、早38年。それまで電気店で働いていた私に独立の話がもちあがり、全くのゼロからスタートしました。創業当初の店は小さくて人通りも少ない場所にあり、これはもうコツコツやるしかないと、妻ともども覚悟を決めました。「電球1個のお取り替えからやりますよー」。ご近所の方々にお声がけすると、「え、電球1個からお願いしていいの?」と驚かれたものです。創業以来、私がとにかく心がけてきたのは、売ることよりも修理優先、お役立ち優先ということ。それを実践してきました。
たとえば、あるお年寄りから相談されたのが、昔懐かしいラジカセの修理。いまは音楽などもダウンロードする時代ですが、そのおばあちゃんはラジカセを2台使って、お友達から借りたカセットテープを録音して楽しんでいました。でもついに寿命なのか、愛用のラジカセが動かなくなってしまったとのこと。他の電気店に修理のお願いをしても、「こんなに昔のものは修理できないねぇ」と断られていたそうです。確かに保証年数は過ぎ、修理用の部品も残っていませんから致し方ないのですが、昔から使い慣れていたラジカセに寿命がきて、とても寂しそうなおばあちゃん。その様子を見ていると、何とか修理してさしあげたいという気持ちでいっぱいになりました。お預かりして中を開けてみると、ベルトが切れていました。私自身、昔から修理するのは好きでしたから、代用のものをいろいろ工夫し、ついに復活させることに成功しました。また動くようになったラジカセをお返しに伺ったときの、おばあちゃんのパッと輝くような笑顔は忘れられません。こういう瞬間が、いちばんうれしいですね。
近頃は、後継者となる息子や店を手伝ってくれている娘たちと同世代の、若いお客さまも多くなりました。お困りのことがあればすぐ駆けつけたり、いつも快適にお使いいただけるようメンテナンスに力を入れたり、そんなアフターフォローの姿勢を評価してくださってるんじゃないでしょうか。スマホひとつで何でも買える時代ですが、やはり顔と顔を合わせるところに信頼感や安心感が生まれるのだと思います。
お客さまが気づくことのできないトラブルの芽。
大事になる前に、僕たちが刈り取ります。
-嘉陽隆一(後継者)
父のあとを継ぐのは、僕にとって自然なこと。子どもの頃は、学校から帰るといつも店に顔を出して、おやつを食べたり宿題をしたりしていましたから、お客さまともすっかり顔なじみ。父はよくお客さまから、「よかったねー、後継ぎができて」と言われていました。それに父譲りなのか、僕はもともと電気の配線とかが好き。小学校の自由研究でも、モーターで動くおもちゃなどをこしらえていました。中学生のときは近くの漁港で、漁師さんの仕事を体験する職場体験実習があったのですが、たまたまテレビ取材に来られていた記者さんのインタビューに、みんなが将来は漁師になりますと答えていたところ、最後にインタビューを受けた僕ひとりが、「でんきやさんになります!」と大声で答え、その宣言が沖縄中に放映されました。その後、街のでんきやさんの後継者を育成する〝松下幸之助商学院〟で学び、2年間の他店研修を経て、自店で働いています。仕事のなかでも特に好きなのが、キッチンや洗面所などのリフォーム。そのお宅のことを考えながら、きめ細かに工夫することで、明るくキレイに生まれ変わるのが、自分の家のことのようにうれしいんです。
また、とてもやり甲斐を感じるのは、お客さまが気づくことのできないトラブルの芽に気づいたとき。僕たちは仕事柄、お客さまのお住まいの屋根に上ることもたびたび。そんなとき、アンテナの土台が錆びでグラグラになっているのに気づいたり、水タンクに藻が生えているのを見つけたり・・・。水タンクに藻が生えているのは、水が漏れ出している証拠なんです。また沖縄では、海砂コンクリートを使用した住宅の劣化が社会問題になっていますが、あるお宅の玄関の上のコンクリート壁に大きな亀裂が走っているのを発見。慌ててコンクリートを落とす応急処置を施したのですが、案の定、中の鉄筋が錆びついてコンクリートが破裂寸前。放っておけば危ないところでした。これからもお客さまの気づかないところは僕が目を光らせ、快適で安心な暮らしをサポートしていきたいですね。
さまざまなワークショップが自然発生的に生まれました。
うちの店は、点と点、人と人とをつなぐ場所なんです。
-嘉陽時子(妻)・郁絵(娘)
お客さまのなかには、いろいろな趣味をお持ちの方や、プロフェッショナルばりの技術や知識をお持ちの方がいらっしゃいます。その能力を閉じ込めていてはもったいない。地域のみなさんとシェアし合って、自分の知らなかった世界を楽しんだり学んだりできたら素敵じゃないかしら。そんな思いから、さまざまなワークショップを展開しています。
月に1回開催している琉球料理教室は、いまでは予約が困難なほど大人気。実は琉球料理を学んだ長女が先生なのですが、化学調味料を一切使わない沖縄伝統のダシの取り方などが学べるとあって、若いママたちもふるって参加してくれます。こうして沖縄文化が継承されていくのは、とてもうれしいですね。
そして、この琉球料理教室が開催されたとき、参加されたある方が手作りのお漬物をふるまってくれました。そのお漬物があまりにおいしく、みんなが作り方を教えてほしいとラブコール。みんなのリクエストによって、お漬物教室が始まりました。
また、お客さまのなかに、趣味で籠バッグを手作りされている方がいらっしゃいます。それを見たみなさんが自分でもぜひ作ってみたいと、その方を先生に籠バッグサークルが誕生しました。うちの個展のときには、先生の籠バッグにブランド名をつけて販売。それまでは出来上がった籠バッグをお友達に差し上げるだけでしたが、みなさんから注文もいただくようになり、趣味が生きがいになったと喜んでいただいています。
明日は、お客さまとして長いお付き合いのアロマセラピストの方を先生に迎えたアロマルームスプレー作りと、電球テラリウムのワークショップを開催。私たちも楽しみにしています。
点と点をつなぐように、人と人をつなぐ。うちの店が、そのような場所になっていることを、とてもうれしく思います。
お客さまのお話
照明器具やエアコンの施工も、
わが家にマッチするよう、
きめ細かに配慮してくれます。
喜友名様
ホーム電化さんとは長いお付き合いなんですが、気づかいが行き届いているところが素晴らしいです。
たとえば、リビングの天井照明をLEDに取り替えるときのこと。私は、それまで使っていた和紙のシーリングが部屋の雰囲気とマッチしていて気に入っていたものですから、そのまま生かせないかとお願いしたんです。どうやら簡単なことではなかったようなのですが、私の気持ちを汲みとって、和紙のシーリングを使えるように工夫してくれました。
また、エアコンも天井に埋め込んでいるのですが、見た目にも気を使ってくれて。周囲の枠と天井とが一体化するように、わざわざ知り合いの材木屋さんから、天井と同じような材質の木材を調達。ビスも隠すなど、細部にわたって丁寧に仕上げてくれました。ホーム電化さんはお父さんも息子さんも木工仕事も得意なようですが、ここまでこだわってくれ、たいへんうれしく思っています。
家電製品からエコキュートまでほとんどすべてをおまかせしていますが、アフターフォローも万全で信頼しきっています。客を大切にする気持ちが、ひとつひとつの仕事ぶりに表れていると思いますね。
お店の情報
- 名称
- ホーム電化
- 住所
- 〒904-0105
沖縄県中頭郡北谷町字吉原735-16店舗詳細を見る - 電話番号
- 098-936-2721
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