お客さまと店の間に“それぞれの物語”
vol.23冬支度をお手伝いする話
シーズン前、一軒一軒のお客さまを訪ね、凍結防止ヒーターをちゃんと入れたか、確認。
このあたり、冬になると凍りつくような寒さ。今年の1月にはマイナス17℃なんていう日もありました。こういう寒冷地域で気をつけなくてはいけないのが、エコキュートなどの配管の凍結。エコキュートには凍結防止ヒーターがついていて、冬場はヒーターのスイッチを入れて使用するのですが、うっかり入れ忘れようものなら大変。配管が凍結してしまい、お風呂からキッチンから家中のお湯がストップするという事態になります。実はずいぶん前ですが、お客さまがうっかりヒーターを入れ忘れ、凍結させてしまったことが実際にありまして。そのとき、思ったんです。ヒーターのスイッチを入れるなんてことは、ささいなことに思えるけれど、お客さまにとっては「冬が来る前に、忘れないように入れなくては」と気に留めておくこと自体が、煩わしいことなのではないか。それ以来、うちの店では、冬前に一軒一軒のお宅を訪ね、凍結防止ヒーターの準備ができているかどうかを確認。
また、それぞれシーズン前に、エアコンの冷房・暖房の切り換えや、蓄熱式電気暖房器などがちゃんと動作するか点検に伺っています。
ヒートショックが心配で、浴室をあったかくするためのご提案も。
この厳しい寒さのなかでも、お客さまには快適にお過ごしいただきたいですから、さまざまなご提案をさせていただいているんですが、多くのお宅で喜ばれているのが、浴室を暖めてくれるバス換気乾燥機の設置ですね。このあたりは築30年以上の家が多く、そういう家のほとんどの浴室がタイル貼り。氷点下の日などは、お風呂といっても震える寒さですから、ご高齢の方のヒートショックがたいへん心配なんです。
私たち、お客さまのお宅の事情はほとんどすべて頭にインプットされていますから、必要と思われるお宅には、バス換気乾燥機の快適さをご紹介。
お客さまのなかに、夜中までラーメン屋さんを経営し、夜明け前に帰宅されてからお風呂に入られる方がいらしゃるのですが、「凍えて帰った身体に、ホントにありがたい。十数万円でいのちを守れると思ったら、安いもんだ」ととても喜んでいただき、こちらの方がうれしくなりました。
ふだんお客さまが見る機会のない屋根の上や床下、撮影してご覧いただいています。
うちの店では、エコキュートの設置や、バスやトイレのリフォーム、太陽光発電やオール電化など、さまざまな工事に携わっていますから、お客さまのお宅の屋根に上ったり、床下に潜ったり、なんて機会も多くあります。いわば、お客さまが自分の家でも見ることのできない場所を、私たちは見ているわけです。お客さまとしては、自分の家がどんな状態なのか気になるでしょうから、そのときは状況を撮影し、モニターに映してご覧いただくようにしています。あるお宅が太陽光発電をご検討されているときのことですが、屋根に上ると、ところどころにサビが出ています。そのまま放置するわけにもいかないので、私がせっせとペンキ塗りをした、なんてこともあります。お客さまには、「でんき屋さんじゃなくて、ペンキ屋さんだね」なんて言われながら、感謝されました。お客さまに感謝され、お客さまに感謝し、というのが、「街のでんきや」をやっている喜びではないでしょうか。
※ここでご紹介したサービスは、この店独自のものです。すべての店で行われているものではありません。