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お客さまと店の間に“それぞれの物語”

vol.29離島に元気を届ける話

島へ船で渡り、家電やお困りごとのお世話をさせていただいています。

うちの店は気仙沼湾の近くにあるんですが、港からフェリーで30分ほどのところに、大島という島があります。東北地方最大の離島なんですが、住む人は年々減る一方で、島の電器屋さんもほとんど閉店されましてね。私たちが船で島に渡って、ご注文の品をお届けしたり、お困りのことがあれば駆けつけています。実は今日も、「テレビがうづんなぐなったよ。息子がよその店で買ったものだけど、みてけんねぇー」ってご依頼がありまして。大島に渡って、先ほど帰ってきたばかりなんです。そうですね、週に3~4回は渡っているでしょうか。頻繁に伺いますから、向こうに軽トラックも置いてあるんです。島にはお年寄りの方が多く、「今度来るとき、ついでに洗剤と醤油を買ってきてけんねぇー」なんて、お買い物を頼まれることもたびたび。伺ったおりには、「雨戸が閉まんねえんだけど、みでけんねすか」なんていう相談をされたりもします。海で隔てられた離島とはいっても、ふだんの暮らしにご不自由がないよう、何かあれば、できるだけ早くお応えできるよう努めています。

離島で暮らすお年寄りの方にも、新しいモノとふれあう喜びをお届けしたい。

そんな大島の方々が心待ちにしてくださっているのが、年に一度、うちの店が島で開催する、家電フェアです。最新の冷蔵庫や洗濯機、テレビなどの大物から、デジタルカメラやビューティ家電まで、店開きできるほど大量の電気製品をフェリーに積んで、大島の会場へと運びます。いますぐ最新の電気製品を必要とされる方は、そんなにいらっしゃらないかもしれません。でも、私は思うんです。離島で暮らすお年寄りの方にも、イキイキとした“いま”という時代をお届けしたい。若い人なら、インターネットで世界を広げることもできますが、お年寄りの方はそうもいきません。船ですと、外出するのも難儀になります。でも、人間はいくつになっても、新しいモノやコトとふれあうのは喜び。フェリーで何往復もして運んだ電気製品は、そのほとんどが、持ち帰ることになるかもしれません。でも、それでもいいです。杖をついたり、エプロン姿で駆けつけてくださった島のおじいちゃんやおばあちゃんが、新しい家電を試しているときの、子供みたいにワクワクした表情。そんな顔を見るのが、なによりもうれしいんです。

家電フェアも、震災から三年ぶりに復活。元気に前を向いていきます。

実は、この家電フェア、震災にあってからは開催することができずにいました。私たち自身が被災して、店も自宅も失くし、中断せざるをえなかったのです。しかし、三年ぶりに復活することができました。お客さまに励まされ、大好きな電器屋を続けていこうと、元気が湧いてきたのです。家電フェアには、大勢の島の方がたが集まってくださいました。「このカメラ、どうやって使うんかね?」「こったらスチーム、顔に当てると気持ちいいもんだねぇ」「そんなに高いものは買えねぇけど、何か買うからね」――楽しそうな島の方たちを見て、また開催できて本当によかったと感無量です。辛いことを心のなかに押し込んでいた方々が、少しでも元気に向かってくれるよう、私たちも、できる限りのことをしていきたい。この島に暮らす方がいる限り、来年も再来年も、そして息子の代になっても、島へと渡り続けます。

※ここでご紹介したサービスは、この店独自のものです。すべての店で行われているものではありません。

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