小学生の頃から店を手伝い、父の働く背中を見て育った私は、
「創業以来、95年もの長い歴史のある店を
父の代で絶やしたくない」と自然と思うようになりました。
高校を卒業するにあたって、それまでドライバーひとつ
持ったことのない自分が家業を継ぐことについて真剣に考え、
知識と技術を習得できる商学院への入塾を決意。
電気の工事士の資格を取得し、経営者になるための考え方や
取り組み姿勢なども商学院で学ぶことができました。
生涯付き合い、支え合える同期生との絆、
友情を育めたことが私の財産となっています。
お互いに困った時は助け合って一年間を過ごせました。
特に、電気工事士の資格取得に向けた勉強、そして試験では、
くじけそうな自分を仲間が励ましてくれたおかげで、
最後まで諦めずに頑張り抜くことができました。
商学院で学んでいなければ、電気工事士の資格試験に
合格するのは無理だったと思います。
お客様宅へ訪問した際、玄関先では履物を端の方に
揃えて置きますし、帰り際も「ありがとうございました」と
元気よく挨拶するのはもちろん、玄関ドアを閉めた後も
再度“一礼”するよう心がけています。
その行動をご覧になられていたご近所の方から
「礼儀正しい気持ちのいい青年ね」と
褒めていただき自店のお客様になっていただけました。
商学院で身に付けたマナーや正しい身だしなみは、
私の強みになっています。
商学院を卒業後、福岡県の電器店で
仕事のイロハを教わりました。
そこで学んだのは「たとえ自分が1年目の新人であっても、
お客様は“電気のプロ”として見ている。
だからプロであることを忘れず責任を持って行動することが
大切である」ということです。
父が他界してしまったいま、「三代続いたこの店を私が守る!
お客様のためにもっと頑張ろう!」という気持ちで活動しています。
当店ではリフォームに力を入れて取り組んでいます。
「電器屋さんでもリフォームができる!」とお客様の認知度を
高めると同時に、訪問時には床の凹みなど
お客様も気づいていない暮らしの不便さまで注意深く確認し、
お困り事を解消するリフォーム提案につなげて
喜んでいただいています。お客様の立場で考えた提案を
続けることで、お家全体のリフォームを
任せていただいたこともあります。
※松下幸之助商学院は、パナソニックの「街のでんきやさん」の後継者を育成する学校です。