私は工業高校で電気工事士の資格を取得したのですが、
「店を継ぐとなると知識や技術だけでなく、
お客様に信頼される人間力も必要になる」と考え、
同じように工業高校から商学院に進んだ父に相談しました。
父からは「人として成長できるぞ」と助言をもらい、
「将来、お客様にとって頼りになる、地域になくてはならない
電器店を経営したい」という思いで商学院へ入塾しました。
仲間との共同生活を通し、協調性や相手の立場で
考える力が養われました。物事に対して積極的に取り組むよう
にもなり、その積極性はいま日々の活動に役立っています。
また、商学院で学んだ「自己紹介チラシ」を持って挨拶まわりを
した際には、お客様に「後を継いでくれるんだね。うれしいよ」と
喜んでいただけ、「期待にお応えしたい!」という気持ちが
大きくなりました。
お客様とのコミュニケーションを大切にすることを心がけています。
お客様一人ひとりに合った「お役立ち」を行うにあたり、
しっかりご要望をお聞きすることはとても大事です。
お客様との距離を縮め、気兼ねなく何でも話していただくためにも、
商学院で身に付けた挨拶やマナー、同期の仲間や先生方との
関わりを通して得たコミュニケーション力が役立っています。
いま私が特に力を入れている活動は、
お客様宅への巡回訪問です。仕事の状況にもよりますが、
時間があれば一日20軒ほど回り、「何かお困り事はないですか。
家電商品や工事以外のことでも大丈夫ですよ」と
お声がけしています。こうしたつながりをきっかけに、
お客様との関係が深まることはもちろん、
何よりお役に立てることはうれしい限りです。
最近は店の固定電話ではなく、
私のケータイに直接連絡をくださるお客様もいらっしゃり、
自信にもなっています。私には弟が二人いるのですが、
どちらも父や私と同じ商学院の卒業生です。
これからも親子・兄弟で力を合わせ、商学院で学んだことを
活かしながら、地域のお客様のお役に立つことを
第一に考えて活動していきます。
※松下幸之助商学院は、パナソニックの「街のでんきやさん」の後継者を育成する学校です。